「年齢ペプチド」血管年齢の若返りに

動脈硬化が引き起こす血管事故リスクと対策

動脈
心筋こうそくや脳卒中などの血管事故が心配な皆様へ

名医が語る!
動脈硬化とそのリスク

血管イメージ
高沢謙二先生

ヒトの生命活動に欠かせない「血管」の役割

血管は文字通り「血液が通る管」であり、酸素や栄養素の運搬、二酸化炭素や老廃物の処理、体温調節など生命活動に欠かせない組織です。血管は私たちの体を構成する60兆個の細胞を維持するために体の隅々にまで張り巡らされており、総距離は10万km(地球2周半)、総面積は3000㎡(テニスコート6面分)、総重量は肝臓と同じと言われています。
ヒトの総血液量は4~5ℓであり、心臓の1分間の血液拍出量もまた4~5ℓです。心臓から拍出された血液は動脈により各組織に運ばれ、毛細血管で各細胞に酵素や栄養素を届けて二酸化炭素や老廃物を受け取り、静脈から心臓に戻るというサイクルを繰り返しています。

血管の総距離は地球2周半

池谷敏郎先生

動脈硬化が引き起こす血管事故のリスク

加齢とともに血管はしなやかさが失われ、硬く、厚く、狭くなり、「動脈硬化」が起こります。加齢や高血圧、高血糖、高コレステロール、高中性脂肪、肥満などは動脈硬化の危険因子として知られており、これらの因子が重なると動脈硬化のリスクは相乗的に高くなります。動脈硬化は各細胞への血液の供給を妨げ、特に心臓、脳、腎臓などにダメージを与えます。厚生労働省「人口動態統計」(平成27年)によると、日本人の約4人に1人が心筋こうそくや脳卒中など血管が詰まったり破れたりすることで起こる血管事故で亡くなっています(図1)。
図2のように、年代別の血管事故死亡者数は50代以上から一気に高まっていることがわかります。また、男性の方が女性よりも動脈硬化の進む傾向が見られますが、女性も閉経後から血管が老化しやすくなることがわかっています。

出典:2015年「厚生労働省 人口動態統計」


死因別死亡数の割合
出典:2015年「厚生労働省 人口動態統計」

年齢別血管事故での死亡者数
出典:2015年「厚生労働省 人口動態統計」を一部改変

血管事故にいたるまで

エコー検査による血管像

2種類の動脈硬化について

動脈硬化は血管がカチコチに硬く、もろくなるタイプと狭くなって詰まりやすくなるタイプの2種類に分けられます。
血管がカチコチに硬く、もろくなる動脈硬化では、本来のしなやかさが失われているため、血圧が上がった時などに破れやすくなります。血管が破れることで起こる病気が脳出血やくも膜下出血などです。
血管が狭くなって、詰まりやすくなる動脈硬化では、血管内にプラークと呼ばれるこぶ状の膨らみができます。このプラークが血圧の上昇などによって傷つくと血栓を作り、脳や心臓などの血管を詰まらせて脳こうそくや心筋こうそく、腎不全などの病気を引き起こしてしまうのです。

3種類の血管の図

コラム動脈硬化予防のヒントは血管の中に!?

〜覗いてみよう!血管の構造と血管内皮細胞について〜 動脈と静脈は図3のように「内膜」「中膜」「外膜」の3層構造になっています。
外膜は血管壁を外部から守る役割を担っています。また、中膜は主に血管壁の収縮・拡張運動を支える筋肉(平滑筋)でできています。
内膜の表面は内皮細胞という細胞の層に覆われています。この内皮細胞は血管機能を調節する因子を産生することで、血管の健康を維持しています。内皮細胞が産生する因子の中でも、動脈硬化の予防・改善に大きく関係しているのが一酸化窒素(NO)です。
NOは血管を拡張させる働きや血管壁への白血球の接着を抑制しプラーク(こぶ)を予防する働きを持っています。
動脈硬化は内膜(内皮細胞)にダメージが生じることからはじまります。


血管の構造の図

NOの血管を広げる働き

動脈硬化を防ぎ、血管をしなやかに保つ方法として、注目を集めている成分があります。
それが「年齢ペプチド」です。研究の結果、血管柔軟性を改善する働きが実証されています。